岐阜県食品科学研究所

研究開発

岐阜県食品科学研究所では、地域に根ざした研究開発を推進しています。

先進的研究開発
新素材開発、新規機能性付与など、企業が行うにはリスクの大きい先端的な技術に関する研究開発を行います。
地域密着型研究開発
新商品開発、製造プロセスの改善など、現在の製造現場で実用化可能な技術・製品に関する研究開発を行います。
共同研究
当研究所と企業が、それぞれの人材、設備、資金等を有効に活用し、技術や知識を交換しながら製品・技術開発を行います。
受託研究
企業が抱える技術的な課題や企業で実施不可能な研究課題に対し、委託を受けて研究を実施します。
研究会活動
研究会を組織し、企業と意見交換をしながら研究開発を進めています。

平成31年度研究課題

拠点結集による地域産業新展開プロジェクト

高性能スプラウトの開発の開発
イソフラボン含量を高めた機能強化ダイズもやし製造技術の開発を行ってきた実績を応用し、機能性を訴求できるスプラウト新商品を開発する。また、こうした機能性成分についてのエビデンスつくりを行い、オリジナリティーの高い商品として製品化する。
華やかな香りを有する、新たな日本酒用酵母の開発
県内酒造場は他産地と差別化できる地元材料による製品開発を進めている。清酒の香味成分を造る重要な役割を果たす酵母を県内資源を基に育種し、この新酵母に適した醸造技術を確立して、特徴ある清酒の醸造技術を開発する。

2020清流の国ブランド開発プロジェクト

エゴマの発酵による機能性素材の研究
エゴマは、α-リノレン酸に富む良質な油を多く含んでおり、油糧種子等として飛騨地方で盛んに利用されている。しかし、その搾油残渣は、残留する油が極めて酸化しやすいためほとんど利用されていない。よって、当所のシーズである発酵技術により機能性素材化を検討し、調味料・健康食品・化粧品原料等への利用を目指す。
岐阜県オリジナル品種を用いたブランド商品の開発
①県オリジナルのクリ新品種(東濃7号及び東濃10号/品種登録申請中)の熟成・加工条件を検討し、色や風味等、その優位性や特長を引き出した差別化商品の開発につなげる。

地域密着型研究

県産酒米の高品質化及び低コスト化に関する研究
栽培方法を改良した「ひだほまれ」の醸造特性と機能性米「低グルテリン米」の酒米適性を評価し、県産酒米の高品質化と低コスト化を目指す。
加齢低栄養の予防・改善によって健康寿命延伸に寄与する機能性多糖類とそれを用いた食品原料の開発
健康寿命の延伸や介護予防の観点から加齢低栄養を予防・改善する機能性食品原料の開発を目的に、本研究においては食品添加物として使用されている酵素を用いた製造方法を開発する。
天然の抗生物質プロポリスの香りを活用した商品の開発
プロポリスの製品製造時に副生される未利用資源を原料にした精油を開発する。試作精油の生理活性について評価し、プロポリスの新しい活用方法を提案する。プロポリスを我々の生活により身近な素材にし、市場の活性化を図る。

代表的な研究課題

泡なしG酵母の開発

研究実施期間等
平成21~22年度(地域密着型研究課題)
研究概要
岐阜県オリジナルの清酒用酵母「G酵母」の泡立ち性を低減した「泡なしG酵母」の開発に成功し、県下清酒メーカーによる市販酒化を達成しました。「泡なしG酵母」の特長として、従来のG酵母のように高泡を形成しないため生産性を30%向上できるほか、低温での発酵力が強く、バナナ様の華やかな香りとすっきりした味わいの清酒が製造できます。
活用実績等
H23/14酒造場で活用され73.1キロリットル(アルコール20%換算)、H24/22酒造場で活用され215.6キロリットル(アルコール20%換算)を課税出荷し、以降も活用されています。
微生物資源の頒布
 研究成果普及のために研究開発で育種した清酒酵母を県内食品企業へ頒布します。詳細は微生物資源の頒布についてをご覧ください。
「泡なしG酵母」を使用した清酒

イソフラボン高含有大豆もやし及び大豆もやし由来機能性食品等の開発

研究実施期間等
平成26年度(受託研究事業)
研究概要
日本初の生鮮機能性表示食品「大豆イソフラボン子大豆もやし」(届出番号A80)の機能性強化を図る目的で、(株)サラダコスモ(中津川市)と共同研究を実施しました。新製法(特許出願済)により、従来のもやしに比べてイソフラボン含量を約2.4倍に強化することに成功し、大豆スーパースプラウト「ベジフラボン」(機能性表示食品届出番号A206)として商品化を達成しました。
ベジフラボン

飛騨特産エゴマを用いた機能性調味料の開発

研究実施期間等
平成27~31年度(2020清流の国ブランド開発プロジェクト)
平成27年度(産学官共同研究助成金事業/(公財)岐阜県研究開発財団
研究概要
エゴマオイルブームにより大量に廃棄処分されていた搾油済み子実の有効活用を図るため、(有)糀屋柴田春次商店(高山市)と共同研究を実施しました。独自の発酵・醸造技術により、搾油済み子実に多く残留するα-リノレン酸からガン細胞の増殖抑制効果が報告されるリノレン酸エチルを醸成・高含有させた発酵調味料(米味噌比で20倍以上に相当する555~858mg/100g)の開発に成功し、ドレッシングタイプ調味料「飛騨えごまの醸しだれ」として商品化を達成しました(平成29年10月発売)。
飛騨えごまの醸しだれ